スパークリングワインとシャンパンの違い|特徴や認定条件を解説

スパークリングワインとシャンパン。
どちらも炭酸のあるワインで「名称が違うだけ」と思われがちですが、ワインショップではスパークリングワインとシャンパンのカテゴリは異なります。
実はシャンパンとスパークリングは別物です。
細かい違いや歴史を知れば、不思議といままでより美味しくなるもの。そこで以下では、 や、それぞれの特徴や魅力を紹介します。
なお、本来はシャンパーニュが正しいとされていますが以下では「シャンパン」で統一しています。
スパークリングワインとシャンパンの違い
スパークリングワインは世界でさまざまな呼称があり、代表的なのがフランスのシャンパンやスペインのカヴァなどです。
代表的な世界のスパークリングワイン
フランス | シャンパン、クレマン |
イタリア | スプマンテ |
スペイン | カヴァ |
シャンパンと呼ぶには厳格なルールがあります。
シャンパーニュ地方で造られていることや、シャンパーニュ製法(瓶内二次発酵)、熟成期間など。シャンパンに限らず世界的なワインを生み出すフランスではAOC法(原産地呼称管理法)で管理され守られています。
スパークリングワインは英語読みのため、呼称はフランスならヴァン・ムスー、イタリアはスプマンテ、スペインはエスプモーソと呼び方はそれぞれあります。
スパークリングワインの特徴
1~2.5気圧の弱めの炭酸は「セミスパークリングワイン」と呼ばれ、1気圧未満はスパークリングとはいえません。
華やかな泡と飲みやすさ
スパークリングワインの魅力といえば、
乾杯酒として選ばれることも多く、また甘口から辛口まであるので、好みにあわせやすいのも特徴のひとつといえます。
スパークリングワインは一般的に白ワインが多いですが、赤ワインやロゼのスパークリングもあります。
お料理やシーンにあわせて選びやすい
スパークリングワインは
辛口のスパークリングなら食事を選ばずあわせやすいですし、女子会やパーティーなら華やかなピンクのロゼスパークリングもオススメです。
スパークリングワインの主な製造方法は5つ
主に5つの製造方法によって生産されています。
1.トラディショナル方式
シャンパーニュ製法と同じ瓶内二次発酵のこと。一次発酵を終えた発泡していないスティルワインを瓶に詰めて、糖分と酵母を加えて二次発酵させます。手間も時間もかかりますが、
傾向があります。2.トランスファー方式
瓶内で二次発酵したワインを加圧したタンクに移動させて、冷却と濾過後に新しいボトルに詰め替える方法です。
です。3.シャルマ方式
スティルワインを大きめのタンクに入れて密閉したうえで、二次発酵させる方法です。短期間で大量生産ができる製造方法で、味は爽やかでフルーティーなものになり、
です。4.リュラル方式
一次醗酵の際にワインの糖分を残したまま瓶に詰めて引き続き醗酵する方法です。瓶内二次発酵と比べて炭酸のガス圧と
のが特徴。糖分を多く含んだ温暖な地域で栽培されたブドウが使用されます。5.炭酸ガス注入方式
瓶詰めしたスティルワインに、炭酸ガスを注入する方法です。機械を使ってスムーズにスパークリングワインを再現できるため
です。シャンパンの特徴
シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインのこと。 AOC法(原産地呼称管理法)によって管理され、いくつかの条件を満たさなければシャンパーニュ地方で製造されていてもシャンパンは名乗れません。
シャンパンとして認められる条件
シャンパンとして認められるには、以下の条件を満たす必要があります。
原産地がフランスのシャンパーニュ地方であること
シャンパンとして認定されるには、まずフランスの
されることが絶対条件。具体的にはシャンパーニュ地方のマルヌ県・オーブ県など、5県内319の市町村で製造されたものがシャンパンとなります。特定のブドウ品種を使用している
シャンパンには特定のブドウ品種を使用しなければなりません。
の3種類で、その他にピノ・グリ、ピノ・ブラン、アルバンヌなどもシャンパンの製造に使用可能です。瓶内二次発酵方式(トラディショナル方式)で製造されている
手間暇がかかる
も条件のひとつ。2回目の発酵では、最低15か月以上の期間瓶内で熟成する必要があり、ヴィンテージシャンパンだと最低36か月の熟成期間が必要です。熟成後は発酵によって発生した澱を抜き、抜いた分の量と味を整えるためにリキュールを加えます(ドザージュ)。加えるリキュールの量次第で、甘口・辛口が決まります。
アルコール度数が11%以上ある
シャンパンの
必要とされています。11%未満のものは、そのほかの条件を満たしてもシャンパンにはならず、スパークリングワインに分類されます。まとめ
- シャンパンはスパークリングワインの種類のひとつ
- 原産地がシャンパーニュ地方や瓶内二次発酵、度数などシャンパンと呼ぶには厳しい条件がある
- スパークリングワインの製造方法のひとつであるトラディショナル方式はシャンパンと同じ製法
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